患者の急変時の対応はどうする

病棟勤務で働く看護師は、大なり小なり患者の急変の場面に遭遇します。

初めて経験する際はどう対処すれば良いかわからず、パニックになったり、オロオロと立ち尽くしたりするだけになるかもしれません。

患者の容態の急変に苦手意識を持つ人も多いですが、対処法を知っておくと上手く立ち回れるようになります。

まず患者の急変を発見した際は気持ちを落ち着かせ、迅速評価を行いましょう。

迅速評価とは呼吸に伴う音があるか、体表温度や脈拍の速さ、外見や意識状態の確認です。

迅速評価を経て何かしら異常があるという結論になれば、医師や他看護師に連絡しましょう。

患者の状態を伝えるときは、「いつ」「誰が」「どこで」「何を」「どのように」という、いわゆる「5W1H」形式で要領良く報告します。

病室内であればナースコールを使えば良いですが、ナースコールがない場所だと大声で周囲の医師や看護師に呼びかけるしかありません。

その後は医師や他看護師が到着するまで、治療の準備に取りかかります。

ベッドをフラットにして高さを上げる、枕を外す、輸液ポンプやシリンジポンプの用意、静脈ルートの確保などを済ませましょう。

そうすることで、医師はスムーズに診療を行えます。

状況によっては患者の家族への連絡も必要ですが、その際は情報をきちんと整理し、落ち着いたトーンで話すことが大切なポイントです。

また、行った全ての処置に関しては後で見直したときにわかるよう、経時的に看護記録に残しておきます。